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ひし美ゆり子 on Movie@

23日の土曜日、“シネマバー『ザ・グリソムギャング』”と云うBARとミニシアターを融合させたお店でひし美ゆり子さん主演映画『好色元禄○秘物語』の上映会&トークショーが開催され出かけてきました♪

この『好色~』は1975年、昭和50年10月14日封切りの東映製作の成人映画で、上映時間68分と云ういささか短めの映画ですが、脚本がよく練られていてまったく短さを感じさせない内容になっています。成人映画と云ってもセットや衣装、大・小道具などは片岡千恵蔵、市川右太衛門、中村錦之助らが一時代を築いたものがベースになっているわけですからお色気シーンは多々あれど、立派な娯楽作品になっています。

今回の上映に際し新たにフィルムを焼いて=ニュープリント版でのお目見えとなりました。
さすがにNPだけあって非常に映像が綺麗でゆり子さんの柔肌もことさら美しく見えました♪あ、いや・・失礼しました(汗)

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上映会終了後は主演のゆり子さんとメガホンを取られた関本郁夫監督お二人によるトークショー。

こちらでは“恒例”(笑)の出演者及び観客ともにアルコール入での歓談でスタート。

覚えている事をつらつらと・・・

もともと『ピラニア軍団』(東映の仁侠映画に欠かせない切られ役たちの集合体)をフィーチャーしての企画だったそうで、最初は『橘麻紀さん』主演と云う話だったそうですが(橘さんはピラニア軍団のアイドル的存在だったようで・・・)関本監督が『忘八武士道』を観て、それにゆり子さんのグラビアが掲載された週プレを見て『彼女しかいない!!』と決め、散々揉めた挙句にタイトルロールの橘さんの名前の頭に『第一回主演作品』とクレジットを入れることで何とか決着したそうです。

でもゆり子さん主演でなければ数ある“時代劇ポルノ”のひとつで終わっていた事でしょう。

また、ゆり子さんのHPにもコメントがありますが『忘八~』を撮った石井監督もゆり子さんのグラビアを見て起用を決め、撮影中は台本に挟んだそのグラビアを見ながら髪型をこうして、ああしてみたいな指示があったなんてお話も聴けました。


『こ~(両手でゼスチャーしながら)上付きのオッパ、いや肉体がイイよネェ~~ 』 『やっぱり男性には無い、この~・・・“オッパイ”が素晴らしい!!』
と嬉しそうに仰っていたのが印象的でした!どうやら監督もオッパイ星人のようです♪(爆)。

グラビアを見て決めた石井監督、石井監督の作品とグラビアで決めた関本監督、恐らく深作監督も『忘八~』『好色元禄~』のゆり子さんを観ての『新・仁義なき~』への起用だろうと関本監督は仰っていました。

皆さんご存知のようにこの後暫くしてゆり子さんは芝居の世界から身を引きますが、撮影時のことを冗談を交えながら 『(カラミのシーンで)“イヤン、イヤン”なんてシーンは心の中では本当は“嫌々”って気持ちで演じてました』 と当時の心情を吐露されていました。

『来る話し、来る話しみ~んな脱ぐお話ばかりで、もういい加減嫌だった・・・』とも。

ただカメラ越しの監督はそんなゆり子さんの思いには全然気が付かなかったそうで、『そう、そうだったの。いや勿体無い事したネェ~。そうと分かってれば俺が説得してもう何本か撮ったのにぃ~』なんてコメントも飛び出しました。


『あん時あなた?28歳?!女性として一番いい時だよネェ~ 』
『こ~ 肉体って云うか存在感が本当に素晴らしいよね!!』
『芝居が上手い下手なんてのはさぁ~後からやっていくうちにどうにでもなるんだよ!』


今もご活躍で、ウルトラセブンにも出演し、前出の有名監督とロマンスが取り沙汰されたた某有名女優さんを引き合いに出し、『○○○子、なんて見てみな ちっとも上手くないのに・・・』場内爆笑だったのは言うまでもありません(笑)。

『結局体なんじゃないッ!!』ってゆり子さんに突っ込まれてましたけど(笑)、監督が一番熱く語っていたシーンでした(爆)。


物語前半、住んでる長屋から惚れた男が居る呉服問屋へ赤い長襦袢一枚で駆け込むシーンがあるのですが、

『あのシーンは迫力あるよネェ~。今見てもイイ画だね♪』

駆け込んだシーンの後、今度は川原を画面の左から右へ駆けるシーンがあるのですが

『横にキャメラで追っかけるの大変だったよ!走るの早いから!?』と監督が仰ると
『だってあたし陸上部だもん♪』とゆり子さん。
『川原の草むらの“緑”に、襦袢の“赤”が映えて綺麗よね♪』
『そうだあたし来年(赤い)ちゃんちゃんこだから、赤い襦袢羽織ろうかしら・・・フフフ』なんてドッキリ?発言も出ちゃいました(笑)。


映画中盤に“東映映画につき物”と云われる、話の筋には全然関係ない“お笑い濡れ場シーン”があります。

笑福亭鶴光師匠扮する春画家師と元祖潮吹き女優“窪園千枝子”さんとのコミカルシーンで、ま~ありえないほどの・・が?!・・・(爆)。これ以上は書けませんがナンセンスというか・・・。ただ当時は大うけだったそうですが、監督はこのシーンを撮るのが嫌でしょうがなかったとコボしてらっしゃいました。当時の東映・岡田社長の鶴の一声で決まったそうです。

ブログを書くにあたり窪園さんについて調べたらこの映画に出た同じ年に、何と『しおふき小唄』なるレコードを出していたみたいです?!



映画のラストは物語を支えてきた青年僧侶・西鶏がゆり子さん扮するお夏に僧侶など辞めてしまえと諭され挙句の果てに筆卸までさせてもらい、身も心も一皮剥けたところで“鶏”では空を飛べぬ、“鶴”に改名して世の中のことを何でも見てやる!!といったところで終わります。つまりは『好色一代男』等で有名なあの井原西鶴になった??的なオチですね(笑)。

そう云えば最初、脚本の段階ではタイトルは『好色一代女』だったそうです。

それともう一つ脚本の段階でこの前のシーン・・・呉服屋の大旦那をたらし込んで見事後家として大店に入り込み、若旦那と“親子どんぶり”。で後妻として紹介された時にその若旦那に向かってウインク☆ エンドマーク・・・というシナリオだったそうですが、監督のアイディアでこのようなラストに変えたとのこと。

竹林のシーンで始まったから終りも竹林で締めたかったんだそうです。監督の意図は見事にハマリ、映像の美しさプラスただのお色気だけでないちゃんと“結”のある見事な作品になったと思います。

最後に観客から監督への質問で『作品を作る際のポリシーみたいなものは?』と問いがあると、

『女性の強さって云うか、逞しさを描いて来た』っと仰っていました。

この映画のお夏しかり、その他にも『女帝』『徳川の女帝 大奥』『東雲楼・女の乱』『極道の妻たち』、脚本参加の『姉妹坂』など監督の作品には女性が主人公の作品が多々あります。
それにしても関本監督ってダレ?ってな知識で当日はトークショーに行ったのですが、こんなにも知らずのうちに作品を拝見していたなんて・・・お恥ずかしい限りです(冷汗)。


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さてトークショーの後はお隣のもんじゃ焼きのお店で二次会。
夜遅くまで愉快な仲間とともにゆり子さん、監督を囲んでの楽しい宴と相成りました♪♪


さぁ~て これからまた“イベント~秋の陣~”の始まりだ!!(笑)
by heroes-cafe | 2006-09-26 11:39 | HERO☆JUNREI
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